歪んだ考えが根底にある
会社には年に1回か、少なくとも2~3年に1回社員旅行があります。
そういう話し出しだと羨ましいと思う人もいるかもしれません。
おそらく日常業務がある程度充実感を得られるものであれば、いい気分転換だなくらいに思えたかもしれません。
しかし、それは結局経営者の自己満足でしかありません。
その証拠に出欠の確認は形式的に取りますが、トップのイエスマンが半ば強制的に全員出席にさせます。
欠席の方にした時は直ぐに、
「お前何で出ないんだ?」と、しつこく聞いて回ります。
それで自分が納得出来ない理由だと、どんな事であれ出席させるようにします。
本当に出欠の確認なんか取るのが無意味なくらいです。
よしんば欠席の理由が通り、当日の苦痛を免れても、その後に貰える賞与が少し天引きされます。
ここの賞与は業績と全く関係がないみたいです。
まぁそういう理由でないにしても、業績が良くても賞与は上がりませんし、悪かったら当然の如く下げられます。
ですから、そういった観点からも賞与は業績と無関係であると言う事が出来ます。
そんな状況下の社員旅行なので、誰も楽しんでいく人などおりません。
皆、賞与を下げられるのが嫌だから行くのです。
なけなしの賞与を。
旅行の内容もケチ臭いの一言に尽きます。
まず、行く場所が大した所ではない。
当然有名なとこに行かないし、よしんば行ったとしても、宿泊先がひどかったり、料理がまずかったり、ケチなところが随所で見られるので、余計気分が悪くなります。
そんな中でも経営陣はいつもいい宿泊部屋、いい料理と差別全開です。
そういうところで優越感に浸りたいのでしょう。
「俺はお前らに旅行させてやってんだ」
と言わんばかりです。
恐ろしい程の自己満足による勘違いです。
しかし誰もがそれに気付いていても、それを諌める者は誰一人いません。
夜の宴会も酔いに任せ、更にエスカレートします。
いきなり名指しで何か一発芸をやれと、殆どお殿様状態です。
酒を飲んでも酔えない者、とりあえずおひらきの時間が来るまでこっそり退席する者が後を絶ちません。
誰がこんな旅行を楽しむ事など出来ましょうか?
楽しめるのは歪んだ考えで優位に浸る経営陣だけです。
そんなくだらない旅行で費用を費やすのであれば、給料に還元してくれよ…誰しもがそう思っておりますが、誰しもがそれはかなわぬ事と確信しているので、誰一人おくびにも出しません。
恐らくそうするよりも、くだらない旅行にお金を費やした方が経営者にとってメリットがあるのでしょう。
ここの経営者はそういう性質です。
出来れば人件費を浮かせたいのです。
その事しか頭にないのです。
あとは適当にイエスマンに稼がせれば安泰だと思っています。
そんな組織に将来も希望も何もありません。
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