【今回の名言】P・F・ドラッカー

organization 日本の社会で感じる懸念

【今回の名言】

「組織が腐っているとき、自分が所を得ていないとき、あるいは成果が認められないときには、辞めることが正しい道である。出世はたいした問題ではない」

(P・F・ドラッカー『非営利組織の経営』

ドラッカーと言えばマネジメントについて有名な人ですが、今回はそのドラッカーの言葉についての話題です。

正直この言葉の真意は分からないんですけど、私なりの解釈だと辞めるというのは、その場を去るというニュアンスなのかなって思います。
もちろん自分の道は捨てる事無く、でも自分の道を貫けない状況が長く続くのであれば、そこにいても立ち往生するだけなので、その場を立ち去るべきなのではないかなって思いますね。

自分の道を貫く事はなかなか容易な事では無いと思います。
あまり押し通し過ぎるとそれもまた上手く進まなくなりますし、かと言って消極的過ぎると今度は何も物事が変わらないどころか、下手をすると自分にとって不利な状況に追い込まれたりしてしまう事だって考えられます。

出世というものは両刃の剣みたいな側面がありますね。

いろいろ得られる物事もありますが、無くしてしまう物事もいろいろとあります。
出世をすれば地位や名誉、単純に収入も増えるケースもありますので、自分自身を高められそうな感覚になりますが、逆に責任も大きくなって来て、自由が無くなってくるというデメリットも付きまといます。

日本の社会の形態で未だに多いのは、年功序列で出世するケースですね。

だから自分の成果に関係無く、余程外れた事をしない限りは特に目立った事をしなくても出世してしまう仕組みになっています。

でもやはりそれもある程度人数が増えて来ると、ポジションが埋まってしまいますので出世出来ない人も当然出て来ます。
この仕組みだと当然先にいた人の方が優位になりますので、先にいてある程度のポジションに就いている人は後発の人間を追い落とそうとして来ます。
何故ならそうしないと自分のポジションを取られるかもしれないという危惧を抱くようになるからです。

年功序列で出世した人は、自分がこれといった成果も出さなくても上のポジションに上がれたので、自分に対して自信がありません。
ですので、後発のちょっと理知的な人間が自分の近くに接近して来ただけで警戒するようになります。

最初は様子を見て、
社畜系、イエスマン系と判断出来そうであれば、丸め込む準備を、
もしその類で無ければ、権力を笠にして弾劾しようとして来ます。

ここに出世は対した問題ではないという意味が込められているのではないでしょうか。
本来出世とは、成果を上げた者に対して与えられるものであって、成果が上がっていない出世とはまるで意味が無いものなのかもしれません。

自分の道を貫いて成果が上げられるのであれば、おのずと後から出世もついて来るのではないでしょうか。
それこそが本来の出世というものです。

そもそも出世する事が先では物事の順序がおかしくなってしまいます。

これが今の停滞しがちな社会の情勢を変えるきっかけになるのではないでしょうか。

流石ドラッカーの言葉は奥が深いですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました