私が転職活動を止めてしまった理由

久しぶりに本格的な転職活動をしてみた

まず一番最初に思っていた事は、現在勤めているところの業界全体が、先細りの一途という感じがバリバリにあるので、同じ業界には転職したくないなって思っていたのがきっかけです。

どの業界もそういうところが少なからずあるかと思いますが、体質が古いというのも大きな理由の一つとして挙げられます。

でも異業界に転職するとなると、余程前職と関連性が無い限りは殆んどイチからのスタートになります。
そうすると給与面で今よりも大きく落ち込む可能性があり、それを考えるとリスクが大き過ぎるので異業界に転職するのは難しいと思いました。

実際に活動してみて何社かいろいろと当たってみたのですが、今よりもブラックな感じがする会社が多くて、そういうのを感じてしまうと、そこに就職しようという気が無くなってしまいました。
むしろ今の方がいいのでは？と思える所も多々ありましたね。

実際に、

転職しない方がいいんじゃないの？

とか、

転職するのがもったいない。

などと言われた事もあります。

まあ、もちろんそういう企業に好き好んで転職しようとは思いませんけどね。

ずっと以前から感じていたのですが、自分の考え方がちょっと変わっていて(本人は至って合理的且つ正論だと思っていますが…)、なあなあで組織に馴染む事に本当に違和感を感じており、それもあってあまり『普通の組織』に所属する気になれなかったというのもあります。

まあその『普通の組織』というものが＝なあなあに必ずしもならないかもしれませんが…世間一般的には、そういう見た目は普通だけど中身はなあなあ上等！のような所が多いのではないかと思います。

最初は日本に現存する企業総数約３００万社に当たってみるくらいの意気込みでスタートしましたが、結果として接した企業は今年だけで言うと２０社にも満たないくらいしかありませんでした。

このご時世を考えると、それ以上いたずらに会う企業を増やしても結果は見えているかなという風に思ってしまい、厳選したその２０社程でも、今よりもプラスになれそうと感じた企業に巡り合えず、とりあえず今回も現状維持という選択肢しか無いという結論になってしまったという感じです。

今までも長い年月を掛けて、良い所に巡り合える事が出来ればと常に思って動いているので、これで完全に転職活動を止めるなんて事はありませんが、今年は久しぶりに本格的な活動を実際にしてみて、今の就職活動の在り方に凄く疑問を感じました。

正直この状況で活動してもあまり得られるものは無いかなと感じてしまいました。

現状の転職サイトなどにおける転職活動を行う為のツールのような、既存の方法だけでは募集企業の本質が見えず、また募集企業の方も応募者の本質が見えない為に、記載されている情報を鵜呑みにするしか方法が無いというのが最大の問題になっているのかもしれません。

募集企業は応募者の普段の仕事っぷりが分かればいいですし、応募者は応募した企業の本質が就職する前に分かればお互いもっと上手く行くのではないかと思いますね。

お互い下手に勘繰り合ったり、利害関係を重視し過ぎて駆け引きみたいな事をしたりするから本質が見えなくなって、余計な遠回りをする事になるんじゃないかって思います。

お互いに外に出している情報しか宛てに出来るものが無いので、結局張子の虎同士がけん制し合っているような結果になってしまうというのが、一番大きな悪い原因となっているのだと思います。

この先しばらくの間は少子高齢化が続くので、現状の方法を変えて行かないと両者共に無駄に疲弊させるだけになりますね。

虚勢を張っている場合ではありません。

そのせいで日本の社会は大きく衰退してしまったのだと、気づかないといけないですね。

外に出す情報を意識し過ぎると、どうしても良く見せようと思って無意識的に盛ってしまう傾向が誰しも心理としてありますので、まずは長所だけではなく短所も理解して貰った方がいいかもしれませんね。

余談になりますが先日あるビールメーカーの広告を見ていて、グラスに泡立っているビールや出演している女性の顔を見て、余りにも美しく整い過ぎていて返って違和感を感じるくらいでした。

このビールメーカーの広告に限らず、盛り過ぎな広告が見る人に過度の期待を持たせてしまい、実際に商品を購入した消費者が自分のイメージと違うと思い込んでクレーマーに変貌するというパターンも有り得ます。

転職活動にもそういった部分があるかもしれませんね。

盛り過ぎた情報に過度の期待を持たせてガッカリさせてしまうくらいであれば、最初からありのままの姿を見せて良い部分も悪い部分も理解して貰えるくらいの方がお互いに発展して行けるのではないでしょうか。