架空の人参

salaryworker 日本の社会で感じる懸念

人参すら無い

「馬の鼻先に人参をぶら下げる」ということわざがあります。
目先に良い物をちらつかせて誘い出し、上手く自分の思うように働かせるという意味ですが、これ自体もあまりいいニュアンスで使われる言葉ではありません。
ですがこれでもまだいい方だと解釈出来るような事柄が最近では起こっています。

「人参」があるようにちらつかせて働かせてから、その後は何も無かったかのように放置し、そもそも「人参」何て物も無い、まるで詐欺みたいな事が平然と普通の企業内で行われています。

例えばお前を昇進させてやるから、この先少なくとも1年はもっと会社の為に頑張れ、昇進すれば今よりも給与も賞与も格段に上がるから、お前もその方がいいだろう?と、「人参」があるものだとちらつかせておきながら、その気になって実際頑張ってみると、「人参」なんて物は始めから無い架空の話なので、昇進など無く、当然給与も賞与も上がらないという公然とした詐欺行為が一見健全そうな企業で横行しています。

こんな詐欺まがいの行為は当然許されるはずも無く、こういった事柄が蔓延すると社会全体にも影響して来ます。
ただでさえコロナ禍で社会全体の活動量が少なくなっているところに、追い撃ちを掛けるような結果となってしまいます。
せめて「人参」をぶら下げるのであれば、その頑張りに応じて与える物を与えないと今後に禍根を残してしまいます。
「人参」をぶら下げておいて何もフォローが無ければ、頑張った人は報われず落胆してしまうでしょう。

もしその頑張りが期待よりも低かったとしても、フォローする事がとても重要になって来ます。
そのフォローによって次に繋がるかどうかが掛かってくるのです。
何もフォローが無いまま、ほとぼりが冷めた後でまた同じ手口を使われたらどう思うでしょうか?
次は騙されない。
そう思うのが当たり前の反応と言えるでしょう。
それだけフォローの有る無しで先の展開も違って来るのです。

人同士なので、何か不備や至らない事もあるでしょう。
でも最大限相手に対して慎重になるくらいの心づもりで臨まないと、相乗効果もままならないのです。
結局独りよがりの期待持たせでは何も進展はしないという事なのです。

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